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2019/02/14

太鼓と私 -「あの感覚」

ここ1年くらい、太鼓の練習をしています。



シンガポールの太鼓団体に所属していますので、太鼓に触れる機会は比較的たくさんあります。



とはいえ、きちんと太鼓と向き合って練習するのは月1回ほど。



打楽器は不得手でして、一向に上達しません。



自分が納得できる「音」を、太鼓ではまだ一打も打てておらず、



ずっと光の見えない暗闇を走っているような気がします。



それでも、太鼓の練習を止めないのは、太鼓が篠笛にとって切っても切れない関係にある楽器だからです。



今日は太鼓についてちょっと書いてみます。


太鼓がうるさくて嫌だった時期


実は篠笛を始めた当初、太鼓団体のメンバーが叩く太鼓の音がうるさくて耳障りで仕方ありませんでした。



篠笛一人(私)に対して、10人以上が長胴でマックスの音量でドカドカ叩き出す。



その中で吹く。



笛を始めたばかりで、芯のある大きな音を鳴らすことができなかった私は、その大騒音(失礼)の中で笛を吹くことにかなりストレスを感じていました。



誰一人、自分の笛の音を聴いていないんじゃないか(実際、最初の方は笛を鳴らせてなかったから聴こえてなかったと思います)、という被害妄想と孤独感が入り混じった感情を抱きながら一緒に練習をしていました。



でも、ここ2年くらいでしょうか、自分の太鼓に対する向き合い方が変わりました。



もっと相手の音を聴こう、太鼓の音を通して伝わってくるメンバーからのメッセージに耳を傾けよう。


そう思うようになりました。


太鼓の向こう側にいるメンバーと向き合う


太鼓メンバーには、クラスで太鼓を習い始めた初心者からパフォーマンスで演奏しているメンバーまで様々な人がいます。



経験、技術、年齢、性別、性格、国籍バラバラです。


同じ曲を練習していても、打つ人によって聴こえてくる太鼓の音は全く違います。



一人一人の音に向き合うようになると、それらの違った音に反応して、自分の笛の音や息遣いも微妙に変化していることに気が付きました。



予想もしなかった良い一打がぶちこまれると、私も予想しなかった一音を鳴らしたりするのです。



逆に、何のメッセージもない平坦な太鼓を叩かれると、自分でもびっくりするくらい「カラッポ」な笛の音になったり(笑)
(これはダメなの分かってるんですけど、時々やってしまう...)



まだリズムがうまくとれない初心者の太鼓には、息継ぎやアクセントになる部分を少し大げさに吹いてあげることで拍を取りやすくしたり。



演奏をしている、というより笛と太鼓を通して相手と会話しているような感覚です。



基本となるお題(曲)はあるけれど、どう流れていくかは、互いの性格、関係性、相性、その時のコンディションに多分に左右されます。



同じ相手でも毎回違う流れになるのが面白い。



太鼓と演奏するのって、しゃべってるのと一緒やんって思うようになってから、太鼓の音をうるさいとは感じなくなりました。



それどころか、篠笛と一番親和性が高いのって、やっぱ太鼓じゃない?と思うようになり、昨年一年間は太鼓と一緒に笛を吹く時間を多く作るようにしました。



太鼓の練習を始める


同時に、冒頭の通り、月1ですが太鼓の練習もするようになりました。



昨年、水口囃舎さんから教えて頂いた水口囃子の小太鼓(締太鼓)の練習をしています。



恥ずかしながら、未だ地打ちすらまともに出来ません。



打楽器を奏じるセンスがまるでないので悪戦苦闘しています。



鼓面の上っ面を叩いているだけで、全く太鼓の芯(?)、太鼓の中まで打ち込めてないのが分かります。



撥と鼓面の角度が違うのかな、撥の持ち方を間違えてるのかな、腕の下ろし方がカタいのかな、と色々フォームを変えたりするのですが、鈍臭い音しか太鼓から返って来ずなかなかうまいこといきません。いい太鼓を使わせてもらっているのに申し訳ないです。



苦行です。一番苦手なことをやっています。アイロンがけ(私が世界一嫌いな家事)といい勝負なくらい苦手です。



でも太鼓打ちの気持ちが分からずして良い笛吹きにはなれないと思うので続けています。





「あの感覚」


私が初めて笛を「鳴らした」時、自分の持ってる笛が突如ぶわーーんと振動し出しました。


歌口に唇をつけて、指で笛を持っていますから、笛の振動が身体中に伝わります。


耳から聴こえてくる自分の笛の音はそれまで聴いたことのない、芯のある真っ直ぐ遠くに響く音。


自分の周りの空気は笛の振動が伝わって揺れているのが分かる。


初めて味わった感覚だったので、「えっ、なにこれ?!」とパニックを起こしたのを覚えています。


ようやく落ち着いて、これが笛を「鳴らす」ということなんだと理解した時、それまでの自分はずっと笛を吹いていたに過ぎなかったのだと分かりました。



おそらく、太鼓を「打つ」というのも、楽器は違えど原理は一緒なんじゃないかなと思います。多分、太鼓を打った時は、否応なしに身体で耳で、周りの空気の揺れで感じれるんだろうな、と。



だとしたらやはり今の私は太鼓の面を叩いているに過ぎません。



笛を鳴らした時に味わった「あの感覚」は太鼓ではまだ体験していません。



一打でもいいから、太鼓を「打つ」感覚を身体で感じてみたいものです。



道のりはかなり遠そうですけど...





太鼓の練習と、太鼓との練習(笛x太鼓)は並行してこれからもやっていくつもりです。





以上 太鼓の話でした。






これは民謡を演奏する時の太鼓のセットアップ
左が水口囃子の練習の時に使っている小太鼓(締太鼓)です。



2019/01/07

「邦楽調 雲雀」を吹いてみた  篠笛レビュー

昨年の秋に日本へ帰った際に、大塚竹管楽器さんが新しく出された邦楽調(唄用)の篠笛を購入しました。


前々回のブログ記事でも触れておりました、「邦楽調 雲雀」(ほうがくちょう ひばり)です。


大塚竹管楽器さんの邦楽調(唄用)篠笛
雲雀


このところ忙しかったのですが、ようやく色んなことが一段落ついて時間が出来たので久しぶりにスタジオを押さえて篠笛の練習。そこで「雲雀」も吹いてみました。


知り合いのミュージシャンに紹介してもらった
ドラマー専用のスタジオ

個室練習部屋
ドラムセットを前に篠笛の練習をしています笑

このドラムスタジオの個室練習部屋は、利用料S$15/1時間とお手頃。
月契約するとS$120で朝の8:00から深夜0:00の間使い放題でかなりお得。
重宝しています。



話を本題に戻しますと、
この「雲雀」は"歌舞伎囃子や三味線などの相性を考えて作られた笛"と大塚竹管楽器さんのウェブサイトに書かれてあります。

これは何がポイントかと言うと、

「雲雀」はこれまで大塚竹管楽器さんが作られていた、そして今ももちろん作られている、洋楽調(ドレミ調)笛の「東雲」とは異なる、日本の調律で作られた笛である

ということです。「東雲」とは別物です。


以下大塚竹管楽器ウェブサイトより抜粋

"長唄などに使われ、篠笛本来の美しい響きを損なわない伝統的な調律をしています。
長唄をはじめ民謡やわらべ唄など日本に伝わる多くの曲を演奏するのに適しています。"

つまり、本来の意味での「唄用」の笛が、大塚さんのところで新たに製作・販売されることになり、それが「雲雀」に当たります。


笛を長くされている方でも勘違いしていらっしゃる方が多くて、私は3、4年ほど前に「東雲」を吹かれている人に、「東雲」はドレミで調律されている笛と申し上げたのですが、その方はご自身が持っておられるのは、唄用の笛だと仰いました。
これは無理もない反応でして、実際 楽器屋さんへ行ったら、「唄用/唄物」って書いて売られてますから、買った方からしたら唄用と認識しますよね。
まぁ、でもその頃は、大塚竹管楽器さんからは篠笛に関しては、古典調「獅子田」とドレミ調「東雲」しか出していませんでしたから、唄用の笛ではないんです。。。


「邦楽調 雲雀」八本調子 七穴 両籐巻


そんな訳で、昨年に大塚竹管楽器さんが唄用の笛を出されたことは私にとっては、お?!となるニュースでした。
ウェブサイトを拝見すると、「獅子田」は古典調、「雲雀」は邦楽調(唄用)、そしてこれまで作ってこられたドレミ調の笛「東雲」を洋楽調(ドレミ調)と、分かりやすく区別・明記して販売されておられます。前回のブログで私がぶーぶー文句を言っていた誤表記問題が起きないような打ち出し方をされて、それも良いことだなぁと感じておりました。

【前回のブログ記事】
唄用篠笛・ドレミ笛問題 一般消費者から言いたいこと


あとは、代理店、楽器屋、太鼓屋さんに卸して販売される際にどう表示されるかです。その点も今後注目したいです。


私個人は、専ら「京師」しか使いませんが、「雲雀」はシンガポールで篠笛を頑張っている仲間への情報提供のためにも是非吹いてみたいと思っておりました。
なんと言っても、一管13,500円~とこちらの人が買い求めやすいお値段なんです。



そんな「雲雀」を実際に購入して吹いてみた感想を書いてみます。


「邦楽調 雲雀」八本調子 七穴 両籐巻 13,500円


指に負担をかけない指孔の配置

購入前に一番気になったのは指孔の配置ですが、指に変な負担をかけずに自然に
全ての指孔を塞ぐことが出来ました。これは女性や子どもにとっても運指が楽です。


上:京師 邦楽調(唄用)八本調子
下:雲雀 邦楽調(唄用)八本調子

細い

「京師」と比較すると細いです。八本調子だから余計にそう感じるのかも知れません。最初、「京師」と同じ要領で吹いた為、音割れしてしまいました。これは笛云々ではなく、息の吹き込み方、息の量を自分が調整することで解決しました。数分吹き続けていたら慣れてきます。

逆に言うと、初心者の方や息の量があまり多くないお子さまでも鳴らしやすい笛だと思います。


左が雲雀で右が京師

軽い

竹の材質もあるのでしょうか、あと管が細いので持った瞬間、軽いと感じました。


筒音が鳴らしやすい

全ての指孔を無理なく塞ぐことが出来るので、筒音が鳴らしやすいです。
また、細い笛なのに低音もばっちり鳴ります。


高音がとてもキレイ指打ちの歯切れが良い

さすがお囃子の笛を長く作られているだけあって、高音の響きが非常に良くて吹いていて気持ちが良いです。また、指打ちしやすく、打った時の音の歯切れの良さも、「獅子田」を彷彿させます。


唇の位置は気をつけて

歌口に唇を乗せる時、深く乗せると音がうまく鳴らないかも知れません。
浅め(というかほんの僅か)に乗せると良い音が出ると思います。


まとめ

「雲雀」は鳴らしやすくて価格もリーズナブルですから、初心者の方やプラ管から竹管に買い替えをお考えの方にもおすすめです。

あと、既に「東雲」や他のドレミ笛を吹かれてる方も、唄用の笛ってどんなん?ってことで試されても良いかも知れません。

ドレミ笛→唄用に持ち替えた時に実感するのは、やはり指孔の位置の違いではないかと思います。
今回の八本調子では分かりにくいですが、六本調子とかもっと長い笛になってくると、唄用の笛は第一孔でも小指が普通に届きますから、指回しが楽だと感じられるでしょう。



歌口



指孔

以上、「邦楽調 雲雀」を吹いてみた、でした。



後日談:この記事を読まれた大塚竹管楽器さんからメールをいただきました!
大塚竹管楽器さんからメールを頂戴しました!

2018/04/24

2018年1月~4月を振り返って

【2018年1月~4月 笛関連で始めたこと・体験したこと】

太鼓と練習する機会を増やす

2018年に入ってから「月5回は響屋(所属している太鼓団体)に行って太鼓メンバーと練習する」ことを自分に課してこれまで継続しています。

初級~上級まで様々なレベルの太鼓クラスメンバーと一緒に練習することは笛吹きとして大変勉強になります。拍ではなく、息で合わせて太鼓と笛の音がうまく重なった時が一番気持ち良い瞬間です。


目覚め一番 指の運動

朝、起床した時に必ず両手の指をほぐすストレッチ運動をしています。
これは以前からやっていますが、今年に入ってからはお囃子を吹くことを前提により滑らかに指がまわるよう意識して実行しています。
指ストレッチは、月イチの練習会でもやり方を教えています。意外と効果あり。


水口囃舎さんによる水口囃子ワークショップ

4月7日・8日 滋賀県からお越しになった水口囃舎さんによる「水口囃子ワークショップ」(響屋主催)に参加しました。(響屋主催)

水口曳山祭、祭りを行う理由、水口神社、曳山、水口囃子の歴史、現在まで伝承されている曲(東西含めて)について等 我々が曲を習う以前にまず知っておかなければならない、祭りの核となる部分のお話を、現地のお祭りで実際にお囃子を奏されている代表の野村さん他 水口囃舎のメンバーの方たちから聞くことが出来て本当に良かったです。曲は「屋台」を習いました。

地元の皆さんが大切にされているオリジナルの形を決して崩さず、シンガポールのメンバーと時間をかけて練習していきたいです。

4/20の水口曳山祭 お疲れ様でした!!


未来のスターとお稽古

今月に入ってからお囃子大好きな5歳児さん(シンガポール人)と時間が合う時に笛の練習をしています。太鼓も笛も素質ありまくり、生まれながらのパフォーマーな彼(イケメン)。
最近買った7本調子の唄用プラ管を持って、「練習しようぜ」って駆け寄ってくるのがたまらん♡
そのうちグングン追い越していってシンガポール人初の篠笛スター奏者になりそうです。



SNSやってないので(アカウントはある)、なかなか日々やっていることをマメにシェアすることがなく、そうこうしているうちに何をやったか本当に忘れてしまいそうなので、振り返ってみました!




〈追記:その後、太鼓の練習も始めました〉 太鼓と私 -「あの感覚」

2017/05/09

田楽座さんから学んだこと

去る4月17日、Esplanade Recital Studioで行われた和太鼓コンサート「HIBIKI Ⅵ-天鼓TEN」は大盛況のうちの終了しました。


短い準備期間の中、天鼓の3名と響屋のパフォーマーは出来る限りのことを頑張ったと思います。当地で活動する和太鼓ユニット「天鼓」結成10周年を記念するコンサートで演奏させて頂く機会を与えてくださった主催者の酒井奈美子先生には本当に感謝致します。

そして、ステージマネージャー、ロジスティック、カメラマン等コンサートを裏で支える仕事を引き受けてくれた響屋メンバーには心からお礼を言いたいです。
Thank you so much, everyone!
皆様本当にお疲れ様でした!


今回、日本から特別ゲストとしてお招きした田楽座さんの演奏は素晴らしいものでした。
コンサートでは田楽座さんオリジナルのお囃子メドレーに加え、群馬県の「八木節」、滋賀県の「水口囃子」、そして富山県の「こきりこ節」等の各地のお囃子、民俗芸能を「現地」スタイルで披露頂きました。

実は今回のコンサートは新規のお客様が多く、日本のお祭りやお囃子はおろか、和太鼓演奏すら全く聴いたことがない方もたくさんいらっしゃいました。にも拘らず、皆さま田楽座さんの演奏に心躍らせ、大興奮し、会場は祭さながらの熱気に包まれました。


このようなお客様の反応を目の当たりにしたことは、これからも当地で日本の音楽を紹介していく身としては大変励みになりました。お客様が外国人だから、日本の文化をよくご存知ないからといって下手な手心を加えずとも、ご先祖さまから脈々と伝えられてきた日本の伝統芸能、民俗芸能はそのままの形でもきちんとお客様に伝わるんですね。(もちろんお客様の理解を助けるための説明や伝え方には工夫が必要ですが)


日頃から「ブレたらアカン」と自分に言い聞かせてますが、今回の経験はそんな自分をより奮起させるものとなりました。


さて、ここからは嬉しい報告。
今回のコンサートのフィナーレ曲は響屋x田楽座さんとのコラボになっており、田楽座さんのパートはオリジナル曲「海のお囃子」を演奏していただく構成となっておりました。その「海のお囃子」の笛に私も加わらせて頂けたのです!

田楽座さんの代表曲を吹いていいんだろうかと最初は不安や緊張もありましたけど、本番はそんなものぜーんぶ消し飛んでしまうくらい心の底から田楽座さんとの演奏を楽しむことが出来ました。
人と心を通わせ一つの音楽を作るって本当に幸せなことですね。


田楽座さんから沢山のことを体験・勉強させて頂きました。ありがとうございます。

田楽座さんと天鼓+響屋メンバー

コンサートのパンフレットにも載せて頂きました。

2017/04/10

和太鼓コンサートで演奏します

来週4月17日(月)にEsplanade Recital Studioで開催される和太鼓コンサート
HIBIKI VI」で篠笛を演奏します。
以下告知文です。


【HIBIKI Ⅵ-天鼓TEN】
シンガポールの親子和太鼓グループ「天鼓」が結成10周年を記念して、エスプラネードリサイタルスタジオにてコンサートを開催。「天鼓」の三名と「響屋」 のメインメンバー達が熱い演奏をお届けします。私も篠笛で数曲演奏させて頂きます。
また、日本から歌舞劇団「田楽座」がスペシャルゲストとして初来星し、日本各地の民俗芸能をシンガポールの皆様に初披露します。
会場を熱狂と笑顔で満たすこと間違いなし!HIBIKI VI に是非お越し下さい。

日時:2017年4月17日 19:30開演
場所:Esplanade, Recital Studio
詳しい情報はこちらのリンクまで
http://hibiki6.peatix.com


【HIBIKI VI-天鼓TEN】
"Tenko", a Singapore based Japanese drum family unit will be celebrating their 10th anniversary with a concert at Esplanade recital studio on 17th April. The three members of "Tenko" will be proudly performing with their main group members of "Hibikiya". I am happy to perform on Shinobue, 篠笛 together with my group members!
Also, all the way from Japan, performing arts troupe "Dengakuza" will be presenting their first ever performance in Singapore as special guests, displaying a wide variety traditional folk arts from various regions of Japan.
Come join us and be thrilled and amazed by the performance at HIBIKI VI!

HIBIKI Ⅵ on 17th April 2017 19:30~
@Esplanade, Recital Studio

Further details in the link below:
http://hibiki6.peatix.com


コンサートのポスター
なんか随分昔の写真が使われてるけど(汗)
響屋出演メンバーとベテランロジスティックチーム

田楽座さんとご一緒できるのは本当に楽しみです!

メンバー達と共に記念すべきコンサートを盛り上げたいと思います。がんばります。

2017/03/14

シンガポールでほんまもんの民謡演奏

先週土曜日のArt Fresco (Japanese Music Ensemble Concert)は大盛況のうちに終わり、その後の三味線・鳴物ワークショップの全日程も全て終えられて、松本梅頌先生と梅頌会の皆さまは昨夜日本へ帰られました。
空港でのお別れは名残惜しかったです・・・


今回初めて「三味線・唄・鳴物・尺八・笛」の編成での本格的な民謡演奏に加わらせて頂き(もちろん笛で)、たくさんのことを学ばせて頂きました。

独学で民謡の笛をやっている身としては、先生筆頭にその道のプロでいらっしゃる皆様からのご助言が非常に有難く、また心強かったです。一言一言を大切に日々の練習に活かしていきます。


「ハァ~ドーシタドシタ!」
北海盆唄では響屋のお囃子隊が大いに盛り上げてくれました。
南部俵積み唄
「三味線・唄・鳴物・尺八・笛」の編成の時、笛は少し一歩引いた立ち位置で。
全体の音量や見た目のバランスも考慮して。
松本梅頌先生と梅頌会の皆様 & 響屋メンバー

響屋アンサンブルチームの楽しい演目。


今回の演奏・ワークショップを通して、私は本当にみんなと民謡の演奏をすることが好きなんだなぁと実感しました。

これからも真摯に民謡の練習に励み、シンガポールの皆さんに「日本の心」民謡を伝えていけるよう精進します。

先生、梅頌会の皆さん、本当にありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。



写真提供:Yiru Lamさん ありがとうございます。




〈和太鼓コンサートでも篠笛を吹きました〉


田楽座さんから学んだこと

2017/03/10

三味線コンサートの告知です

【Art Fresco (Japanese Music Ensemble Concert)】
文責▷日本語:Yuka Lau/英語:響屋Facebookページより

シンガポール響屋で10回目を迎える松本梅頌先生の三味線ワークショップを記念して、梅頌会と響屋のコラボレーションコンサートが明日、Woodlands Regional Libraryにて開催されます。

梅若流大師範 三味線奏者の松本梅頌先生が民謡、津軽、長唄、和太鼓との合奏曲、現代創作曲など様々なジャンルの日本音楽を演奏し、多彩な音色を弾き出す「三味線」の魅力を余すこと無くお届けします。今回は梅頌会のお弟子さん達も加わり、津軽三味線、唄、鳴物でさらに演奏を盛り立てます。

響屋メンバーは三味線・篠笛・太鼓・鳴物によるアンサンブル編成で日本の民謡を紹介。勿論、ぶちあわせ、八丈、秩父など和太鼓の演目もありますので和太鼓ファンも必見です。梅頌会と響屋とのコラボ曲も数曲あります。
様々な日本音楽が楽しめる90分。入場は無料ですので皆様お誘い合わせの上、ぜひお越し下さい!
詳細は下記リンク↓

This concert is to commemorate the 10th Shamisen workshop by Mr. Baisho Matsumoto. This time, our Shamisen master, Mr. Baisho Matsumoto will introduce various Japanese music together with his group members from Japan. HIBIKIYA members will be performing Shamisen, Shinobue as well as Taiko. Please don't miss this special collaboration! (Free Admission)



梅頌先生、勉強させて頂きます!

2017/03/08

図書館での演奏

去る2月25日(土)、National Library主催の”RE:SOUND”というイベントで響屋から演奏しました。


Central Public Library内のGarden Squareという図書館内にあるお庭で演奏する予定が、開始直前に大雨に見舞われ、急遽室内の別会場へ移動することに。

この時、既に集まっておられたお客様がご自身の傘を差し出して必死で楽器が雨に濡れないように運搬を手伝ってくださいました。なんていい人達なんでしょう。
ありがとうございました。

ハプニングに少し動揺しましたが、無事いつも通りの演奏を終えることが出来ました。

演奏後、何人かのお客様が篠笛に興味を持たれたようで色々聞きにこられました。
中にはDizi(中国の横笛)やインド笛をされている方もいらして笛トークで大盛り上がり。
初めてインド笛を吹かせて頂きました。

バンスリと言うんですね。深く柔らかい音が出ました。大きいものは私の指では全然指孔を塞ぐことが出来ませんでした(^^;

大きな舞台での演奏も良いですが、こうしてローカルの人達に我々がやっている古典楽器や古典音楽のことを直にお話して皆さんに身近に感じて頂ける機会をもっと持ちたいなと改めて感じました。

これは篠笛という楽器です、と会場のお客様に紹介

演奏後わらわらと集まる笛好き達

バンスリ体験





〈こんなところでも篠笛を吹きました〉
シンガポールでほんまもんの民謡演奏

2016/11/24

SJ50 まつりで吹いたこと

先月のSinga Drum Gaia以降、響屋・弦'zともに演奏が続いており、ブログの存在をほぼ忘れていました。


来月も響屋で大規模なパフォーマンスがあるため、練習とリハーサルに追われる日々です。大変ですが、シンガポールで笛を吹かせてもらえる機会があることに深く感謝。


さて、去る10月29日(土)、 日本・シンガポール国交樹立50周年記念の最大イベント、SJ50まつり のオープニングレセプションでパフォーマンスがありました。
私が所属している太鼓グループ 響屋からの出演です。


太鼓のレギュラーメンバーと共に「雲」と「屋台囃子」を吹きました。


篠田大使はじめ、大勢のVIP達の前での演奏だったのでいつもより緊張してちょっと真面目くさい演奏になってしまったと反省。
ああいう場でも、のびのびと吹けるプレイヤーでありたい。


個人的な反省はあれど、会場は大盛り上がりでお客様に演奏を楽しんで頂くことが出来ました。ホッ



打ち上げで食べたヒレカツ定食は最高でした(*˘︶˘*).。.:*♡



SJ50まつりのステージ
VIPがずらり。緊張しました。
歩きながら笛を吹くのはなかなか難しい
舞台脇にいた旦那が撮影
響屋メンバーのみなさん応援に来てくれてありがとう。写真もたくさん撮ってもらって感謝です。

2016/10/13

しょうもないこと ブエ

太鼓のことをDaiko(だいこ)って呼ぶ海外の人は結構いる。

これは海外に出て初めて知りました。



日本語では二つの語が結びついて一つの語になっている場合、後ろの語の語頭の清音が濁音になることがあります。これを連濁(れんだく)と言うそうです。

「もり・お」 とか 「とき・き」。


なので、太鼓は単体で読むと「たいこ」ですが、

大太鼓

締太鼓

和太鼓

みたいに太鼓の前に語が置かれると、


大太鼓=おお・いこ

締太鼓=しめ・いこ

和太鼓=わ・いこ


のように「た」が濁音化して「だ」になります。


太鼓を単体で読む場合は決して「だいこ」とは言いません。




現在、太鼓は世界中で人気があり、海外には現地の人達が立ち上げて活動している太鼓グループが数多くあります。太鼓が日本から世界へ広まる過程でどういう訳か、太鼓=Daikoと呼ぶ人達が増えてしまったようです。まあ海外の人に上記のような複雑(?)な文法事項を理解しろって言うのも無茶な話でしょうね。


わかるっちゃあわかるんですが、やっぱりこのDaikoって日本人からしたら違和感がものすごいあります。


だってあれですよ、篠笛をブエ!ブエ!って呼ばれたら嫌でしょ?




でも不思議と笛をブエっていう人はいないんですよね~。

単に「篠笛」って言葉自体があんまり世界的にメジャーじゃないからだと思うんですけど、
万が一これから篠笛って言葉が世界中に広がって、笛を単体で読む時に「Bue」って言い出す人が増えちゃったらどうしよう・・・


なぁ~んって死ぬほどしょうもないことを考えてしまうのでした。


ブエブエ