2017/03/24

篠笛の持ち方を変えたい

来月に大きな舞台での演奏があり、舞台で吹く曲の練習もしつつ、私の個人的な課題といいますか、弱点克服の為の基礎練習もしています。

笛の持ち方を従来の持ち方からもっと美しく、かつ全ての音(特に筒音)をきちんと鳴らせる持ち方に変えようとしているのですが、なかなかうまく行っていません。

篠笛の持ち方を変えるのはこれで2回目です。


1回目変えた時は、ドレミ笛から唄用笛に替えた時で、ドレミ笛を吹いていた時についた変な癖を直すために、右手も左手も指の置く位置や角度から、何から何まで抜本的に変えたので大変でした。ですが、結果持ち方を変えたお陰で体に変な力を入れずに吹くことが出来るようになりました。

篠笛を吹いていて、体が痛いと感じる人、どこかに負担がかかってるなと感じる人は、持ち方を見直した方がいいかも知れませんよ。


今回は前回からのマイナーチェンジなのですが、元々指が反り気味なのでそれをどうにかしないことには理想的な持ち方を実現させるのは難しいのです。
左親指で笛を支える時の反りをなくしたい。
ドレミ笛の時みたいに、グッと押さえる置き方はしなくなりましたが、なんかまだ反ってるような気がする・・・

ちなみに私は、下記の本の9ページから15ページの「指孔の押さえ方」「笛の構え方」に倣って持ち方のチェンジを試みています。参考にされたい方はどうぞ。



指のトレーニングをしたり、輪ゴムを巻いて練習したり試行錯誤の毎日。
指にばっかり気を取られてしまいには音がおかしくなったり。結構ストレスです。


昨日は練習をお休みして気晴らしに桜を見に行きました。
シンガポールでも室内ですが桜を見ることができます。

南国の地で色々な種類の桜を楽しめて結構気分が晴れました。

今日からまた頑張ります。

Gardens By the Bay, Flower Domeにて
昨年に続いて今年もシンガポールで桜を見ることが出来ました。感謝。




〈追記の記事〉
みんな実は悩んでいる???

2017/03/16

MIKAI BAMBOOさんのピアス

今日は篠笛ではなく「竹」グッズのお話。

昨夜待ちに待ったMIKAI BAMBOO[ミカヰバンブー] さんのピアスが別府から遥々シンガポールへ届きました~!

編んだ竹ひごに墨で色付けし、さらに漆を塗って仕上げています。
桐箱入りなのもナイス。


竹ひご(一本の竹を細く薄く割り剥ぎしていったもの)を編んで作ったこのピアスは、先月入院していた時にたまたま見ていたNHKのテレビ番組で紹介されていたもので、一目見て「これだ!」と思った私は番組を見るや否やMIKAI BAMBOOさんにファンレターメールを送りました。当時強い鎮痛剤を投与されていて本当は安静にしないといけなかったんですが、このデザインを見た時の衝撃が強くてじっとしていられませんでした。
「これしかない、と思いました」ってとてもストレートに書いたのを覚えています。


MIKAI BAMBOO代表の麻生あかりさんは、そんな熱に浮かされたファンレターにも誠実に応えてくださり、その後何度かメールでやり取りした後 ピアスの製作をお願いしました。
メールのやり取りの中でも麻生さんの作品作りへのこだわりを感じることが出来ました。
一度お会いしてみたいなぁ。


今回、墨で色づけしたものを注文しましたが、竹は年数が経つにつれて変色していきますから、これからどんな風に色が変わっていくかも非常に楽しみです。
使い捨て時代の世の中で、末永く愛用していけるものを持てたことに感謝です。
これからずっとよろしくね。



MIKAI BAMBOOさんの紹介をさせて頂きます。

MIKAI BAMBOO[ミカヰバンブー] ウェブサイト

MIKAI BAMBOO[ミカヰバンブー] Facebookページ

ピアスに添えられていたお手紙。
篠笛は伝統楽器ですから奏じる時にアクセサリーをつけるのはNGですが、
それ以外の時はいつも身につけていたいです:)

2017/03/14

シンガポールでほんまもんの民謡演奏

先週土曜日のArt Fresco (Japanese Music Ensemble Concert)は大盛況のうちに終わり、その後の三味線・鳴物ワークショップの全日程も全て終えられて、松本梅頌先生と梅頌会の皆さまは昨夜日本へ帰られました。
空港でのお別れは名残惜しかったです・・・


今回初めて「三味線・唄・鳴物・尺八・笛」の編成での本格的な民謡演奏に加わらせて頂き(もちろん笛で)、たくさんのことを学ばせて頂きました。

独学で民謡の笛をやっている身としては、先生筆頭にその道のプロでいらっしゃる皆様からのご助言が非常に有難く、また心強かったです。一言一言を大切に日々の練習に活かしていきます。


「ハァ~ドーシタドシタ!」
北海盆唄では響屋のお囃子隊が大いに盛り上げてくれました。
南部俵積み唄
「三味線・唄・鳴物・尺八・笛」の編成の時、笛は少し一歩引いた立ち位置で。
全体の音量や見た目のバランスも考慮して。
松本梅頌先生と梅頌会の皆様 & 響屋メンバー

響屋アンサンブルチームの楽しい演目。


今回の演奏・ワークショップを通して、私は本当にみんなと民謡の演奏をすることが好きなんだなぁと実感しました。

これからも真摯に民謡の練習に励み、シンガポールの皆さんに「日本の心」民謡を伝えていけるよう精進します。

先生、梅頌会の皆さん、本当にありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。



写真提供:Yiru Lamさん ありがとうございます。




〈和太鼓コンサートでも篠笛を吹きました〉


田楽座さんから学んだこと

2017/03/10

三味線コンサートの告知です

【Art Fresco (Japanese Music Ensemble Concert)】
文責▷日本語:Yuka Lau/英語:響屋Facebookページより

シンガポール響屋で10回目を迎える松本梅頌先生の三味線ワークショップを記念して、梅頌会と響屋のコラボレーションコンサートが明日、Woodlands Regional Libraryにて開催されます。

梅若流大師範 三味線奏者の松本梅頌先生が民謡、津軽、長唄、和太鼓との合奏曲、現代創作曲など様々なジャンルの日本音楽を演奏し、多彩な音色を弾き出す「三味線」の魅力を余すこと無くお届けします。今回は梅頌会のお弟子さん達も加わり、津軽三味線、唄、鳴物でさらに演奏を盛り立てます。

響屋メンバーは三味線・篠笛・太鼓・鳴物によるアンサンブル編成で日本の民謡を紹介。勿論、ぶちあわせ、八丈、秩父など和太鼓の演目もありますので和太鼓ファンも必見です。梅頌会と響屋とのコラボ曲も数曲あります。
様々な日本音楽が楽しめる90分。入場は無料ですので皆様お誘い合わせの上、ぜひお越し下さい!
詳細は下記リンク↓

This concert is to commemorate the 10th Shamisen workshop by Mr. Baisho Matsumoto. This time, our Shamisen master, Mr. Baisho Matsumoto will introduce various Japanese music together with his group members from Japan. HIBIKIYA members will be performing Shamisen, Shinobue as well as Taiko. Please don't miss this special collaboration! (Free Admission)



梅頌先生、勉強させて頂きます!

2017/03/08

図書館での演奏

去る2月25日(土)、National Library主催の”RE:SOUND”というイベントで響屋から演奏しました。


Central Public Library内のGarden Squareという図書館内にあるお庭で演奏する予定が、開始直前に大雨に見舞われ、急遽室内の別会場へ移動することに。

この時、既に集まっておられたお客様がご自身の傘を差し出して必死で楽器が雨に濡れないように運搬を手伝ってくださいました。なんていい人達なんでしょう。
ありがとうございました。

ハプニングに少し動揺しましたが、無事いつも通りの演奏を終えることが出来ました。

演奏後、何人かのお客様が篠笛に興味を持たれたようで色々聞きにこられました。
中にはDizi(中国の横笛)やインド笛をされている方もいらして笛トークで大盛り上がり。
初めてインド笛を吹かせて頂きました。

バンスリと言うんですね。深く柔らかい音が出ました。大きいものは私の指では全然指孔を塞ぐことが出来ませんでした(^^;

大きな舞台での演奏も良いですが、こうしてローカルの人達に我々がやっている古典楽器や古典音楽のことを直にお話して皆さんに身近に感じて頂ける機会をもっと持ちたいなと改めて感じました。

これは篠笛という楽器です、と会場のお客様に紹介

演奏後わらわらと集まる笛好き達

バンスリ体験





〈こんなところでも篠笛を吹きました〉
シンガポールでほんまもんの民謡演奏

篠笛やってるあるシンガポール人男性

シンガポールで共に篠笛を練習している仲間(9割シンガポール人であとは日本人)の中で、ある熱心な30代のシンガポール人男性がいます。

彼は昨年冬にある地域のお囃子を習いに現地に赴き、そのお囃子の笛の部の大会で何回も優勝しているスゴイ方から直接笛を習うという貴重な体験をしてきました。

彼がシンガポールからわざわざ日本に笛を習いに行ったことは誰にでも出来ることではありませんし、彼の行動力と勇気には賞賛を送りたいです。
しかし、私が一番エライな、と思ったことは修行を終えて帰って来た後の彼の姿勢でした。

とにかくこの彼、帰国してから会う度にぐんぐん笛が上手くなっているんです。

もちろん日本でしっかり指導頂いたからなんですけど、たった一回のご指導の中で教えて頂けることと、教わる側が理解し消化出来ることは限られています。
彼はお稽古中で体得出来なかったたくさんの宿題を日本から持ち帰ったと思います。
その一つ一つを、帰国後の数ヶ月間 一人で悩んで、試行錯誤しながら自分の力でクリアしていったからこそ、彼の笛は上達したのだと私は感じています。
彼がこのままずっと笛を続けていったらきっとシンガポールを代表するいい笛吹きになりますよ。

さて、そんな彼を見て自分を振り返ります。

病気から復帰して立て続けにパフォーマンスが入っていた私は早く元のコンディションに戻そうと普段やっている基礎練をすっ飛ばして演奏する曲の練習ばかりしていました。
焦るあまりに自分の笛に向き合う時間を持てていなかったことを反省致すところです。
雑念を捨てて自分の笛と問答する日々に戻りたいと思います。




〈シンガポールで篠笛を頑張る人たちの記事〉
シンガポールの篠笛練習会

2017/03/07

このブログについて

1月末から2月初めまで日本に一時帰国していました。
今回の帰国では様々な形で古典芸能に触れる・習う機会に恵まれ短い期間の中でたくさんのことを学びました。


が、シンガポールに戻った途端人生で最悪最大の頭痛に襲われ、空港から病院へ直行&入院するというまさかの事態に。
ウイルス性髄膜炎と診断され、入院と自宅療養で完治するまで二週間はかかりました。
シンガポールに戻ったら習ったことを早速復習しようと思っていたのにとんだ災難でした。


ブログの更新が遅れたのは患っていたせいもありますが、もうブログ自体削除してしまおうかと入院中から思っていて、実際削除して放置していたことが一番の理由でもあります。

篠笛のことを知れば知るほど、自分が何をやりたいのかという方向性が明確になってきて、過去に書いた記事のいくつかと今の私の考えが合致しなくなりました。また、嗜好が強くなったことで、逆に自分が受け入れられないものも増え、でも人と揉めたくない私は自分の心の内を正直に表すことが出来なくなりました。

全方向にいい顔をしながら、自分のスタンスを表明する、なんて芸当は私には無理。だったら一層黙ってしまうのが得策ではないかと考えたのです。


さらに根本的なことをぶっちゃけてしまうと、じゃあ私が何か篠笛のことで(奏法や技術的な面だけでなく、その起こりや歴史的なところも含めて)きちんと語れることがあるのかと聞かれたら、正直ないのです。勉強していく中で自分の無知を絶望的なまでに知らされている過程にいます。

また、30半ば前にシンガポールで趣味として篠笛を始めた私は、誰もが納得する分かりやすい看板(例えば、長唄等の流派に属している、地元で祭囃子を吹いていた、音大出身、何らかの日本の伝統芸能を嗜んでいるetc...)を持ち合わせておらず、何を言ったところで「お前がどんだけのもんやねん」と突っ込まれたら、何でもありませんよ、と答えるしかないのです。
このようなことを入院・自宅療養中にぐるぐる考えていたらもう色々面倒になってきて、ブログを閉鎖することにし全ての記事を削除してしばらく放置していました。


しかし、このBloggerというブログ作成サイトは削除したブログを一定期間内なら復活させることが出来るんですね。
今日試しにブログを復活させて過去の記事を読んでいたら、もがきつつも自分はこうありたいという気持ちを言葉を選びながら綴っている記事もあり、残しておきたいなと思いました。


別に心の内の全てを晒す必要もないんですよね。
篠笛に関しても格好つけずに「まだまだ勉強中です」と公言すれば良いのです。
そう考えると急に気持ちが楽になり、ブログを続けていこうという気持ちになりました。


ブログ名も改定して「ある篠笛好きのつぶやき‐北緯一度から‐」にします。
ハードル下げました(笑)

北緯一度はシンガポールのことです。私はシンガポールに嫁いで来て、夫が三味線を始めた影響で篠笛に出会いました。結婚せずに日本に住んでいたら今頃篠笛のしの字も知らずに生きがいもなくただ老いていくだけの人生を歩んでいたことでしょう。シンガポールに来たことが私の人生に光を与えてくれたのは間違いありませんから外せない要素です。


過去記事で今の私が読んで「違うな」と感じたものは削除してます。ですので間がものすごく空いていたり、前後の繋がりが若干不自然な記事もあるかと思います。
ご容赦ください。


長々と書きました。
今後ともどうぞ宜しくお願いします。


ブログは不定期ですが、演奏活動は定期的にやってます。

体が動くまで演奏していくつもりです。