2017/12/21

師走

2017年も残すところあと10日となりました。


仕事が忙しく夏以降ブログを全く更新していませんでした。

7月から9月にかけては月1ペースでイベント、コンサート等で
演奏させていただく機会がありましたが、秋に入りすっかり
お仕事モードに入り、ここのところ演奏活動は控えております。

篠笛に全く関わっていないか、と言えば決してそうではなく、
響屋で毎月行われている篠笛の会では楽しくメンバーと練習に励んでいますし、
以前、ブログで紹介しました「日本の音・篠笛事始め」のレビューを書かせて頂いたり、シンガポールで良い形で篠笛を広めていく土台作りを地道に進めていたり、
忙しい中でもなんだかんだ篠笛がついてまわる日々を送っております。



来年からどのように演奏活動をしていくかは未定ですが、
仕事やプライベートとのバランスをうまく取りながら無理のない
範囲で吹かせて頂けたらと考えています。




ウィルス性髄膜炎、母親の急逝と苦難が多い2017年でしたが、辛いことがある度に皆さまに助けていただき、なんとかこうして年を越すことが出来そうです。
泣き暮らしていた私に笑顔をたくさんくださったこと、本当に
感謝しています。ありがとうございました。

来年は皆さまへの恩返しの年にしたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。
どうか良いお年を!

2017/07/16

ついに出た! 篠笛の専門書 篠笛の勉強

篠笛を真面目にやってる方達に朗報。
すごい本が先月出版されました。


その名も『日本の音 篠笛事始め』

私が待ちに待っていた篠笛の専門書なんです!!


お書きになったのは以前このブログでもご紹介した玲月流初代篠笛奏者の森田玲先生。



桜の花びらが舞い散る表紙
どこか懐かしい装丁

日本の音 篠笛事始め
表紙の笛を吹いているウサギさん可愛い

とにかく買って読んで頂きたいのですが、何がすごいって、
これ一冊で篠笛の奏法だけではなく、篠笛という古典楽器の歴史、
その構造や発音の原理、さらに日本の音律についてまで勉強できてしまうということ。



そして、わらべ歌や古歌、祭囃子など二十曲以上の日本の音曲を数字譜で収録しているので、初心者の方でもこの本に沿って吹き方を学べば、あとは手元に適した笛さえあれば、美しくどこか懐かしい日本の音曲を奏でることが出来てしまうのです。(もちろん、可能ならばきちんとお教室通われて先生にご指導頂くことを推奨致します)


篠笛の教本は世に数あれど、ここまで総合的、かつ詳細に篠笛について書かれ、そして現代においてこんなに「日本の音」を心に、体に感じられる篠笛の専門書はなかなか他にないのではないでしょうか。


図やイラストがたくさん掲載されているので篠笛初心者にもやさしく理解でき、
また経験者が篠笛を学び直すにあたってもとても適した本だと思います。
お勧めの一冊ですので是非買って読んでみてください。



『日本の音 篠笛事始め』



森田 玲 (著), 森田 香織 (イラスト)


出版社: 篠笛文化研究社 (2017/6/15)


A4サイズ 102ページ


『日本の音 篠笛事始め』Amazonから購入はこちら
『日本の音 篠笛事始め』株式会社 篠笛文化研究社

海外で現地の人と一緒に篠笛を頑張っている私は英訳バージョンが出ることをとても期待しています。


【追記  2017年12月21日】
Amazonにレビューを投稿させて頂きました。
ブログよりかなり真面目に書いております。


解説が丁寧・的確・理に適っているので自分の中にストンと入ります。
読み込めば読み込むほど音への意識が変わってきます。

2017/07/13

篠笛好きの自分語り

打ち合わせで色んな方とお話すると、普段心の中で秘めている熱い思いが不意に言葉に出てくる時があって自分でも驚きます。話した後とても恥ずかしくなるのですが・・・


今日は演奏活動などではなく、珍しく「自分」に焦点を当てて、自分語りをしてみたいと思います。

私 Yukakoとは?


私はただの篠笛愛好家です。お客様にお渡しする名刺にはおこがましくも「篠笛吹き」と表記させて頂いていますが、愛好家としての気持ちが強いです。
そう、まず篠笛が大好きなんです。


日本の伝統楽器ということもあり、幸運なことにシンガポールでは演奏させて頂く機会が多いですが、日本文化とか伝統とかそこまで壮大なものを背負って笛を吹いているつもりはなく*、ただ自分が好きな楽器のことを皆に知って欲しい、篠笛を通して色んな人と繋がっていけたら幸せだろうなと思っているだけの普通の人です。

*日本の伝統文化への敬意、大切にしたい気持ちはもちろん持っています。


でも、いい加減な気持ちで笛をやっている訳ではありません。


篠笛の清らかな音に惚れ込み、そんな音を出してみたいと始めて4年。
まだまだ自分の音を完成するには到底至りませんが、毎日大好きな笛のことを考えて
練習に打ち込んでいます。奏法のみならず、その起こり、歴史的背景にも理解を深めるべく勉強しています。勉強すればするほど新たに解らないことが増えて、笛の奥深さを思い知らされる日々です。


なぜ、ただの篠笛愛好家がそんなに必死に頑張っているのか?


私の演奏を通して、篠笛の音を初めて耳にするシンガポールの人に、
「篠笛ってこんなにきれいな音が出る楽器なんだ」
と感じて頂くことが自分のミッションだと考えていますし、それが 私が人前で篠笛を吹いている最大の理由です。

篠笛の高いポテンシャルをより多くの方々に知って頂くために、自分がそのポテンシャルの最高位の良い音を出す、そこへの努力を惜しむ気はありません。


また、お客様から篠笛について質問された時に「分かりません」とは絶対に言えませんので、正しく答えられるよう知識を頭に入れておくことも人前で篠笛を吹く際に自分が負う責任だと私は考えています。だから勉強は必須。


自分が愛して止まない篠笛をきちんと皆さんに知ってもらいたい、篠笛の音色を好きになってくれる人を一人でも増やしたいという気持ちが、私を強く突き動かしているのです。




ここまで書いてみると「ただの篠笛愛好家」はちょっと違いますかね・・・


「篠笛の魅力を正しく伝えることに勝手に使命を感じてる篠笛愛好家」が最も適しているのかも知れません(笑)

以上、自分語りでした。

充実した日々

日本から帰ってきてからお陰様で出演依頼や問い合わせのメールを結構いただくようになり、忙しくも充実した毎日を送っています。

昨日はジョホール・バルからお越しになった方と打ち合わせを致しました。
少し先になりそうですがとても意義深く、そしてワクワクする素敵な企画が生まれそうです!ついにシンガポール外で公演?!

月末にはまだ本決定ではありませんが、あるイベントで演奏させていただく方向で話が進んでいます。決定次第告知致します。

9月に本決定しているパフォーマンスは私にとってはまた新たな挑戦が待っています。
日本からのプロのゲスト達との異色のコラボ。緊張と期待で胸いっぱいです。
一般の方はご入場できないイベントですので告知は出来ませんが、後日報告させてください。

この他にも水面下で進めている面白い企画があり、上半期から一転して下半期は忙しくなりそうです。


しかし、こんな時こそ調子に乗らず、一つ一つのお仕事に謙虚な気持ちで臨むべしです!

2017/07/07

新宿にて打ち合わせ

お久し振りです。

昨夜は新宿にいました。










カッページの居酒屋「新宿」です。


シンガポールにいますよ、ハイ(笑)


詳細はまだ話せませんが、大きなお仕事をいただきその打ち合わせに行ってまいりました。


新たな挑戦です。






2017/05/09

田楽座さんから学んだこと

去る4月17日、Esplanade Recital Studioで行われた和太鼓コンサート「HIBIKI Ⅵ-天鼓TEN」は大盛況のうちの終了しました。


短い準備期間の中、天鼓の3名と響屋のパフォーマーは出来る限りのことを頑張ったと思います。当地で活動する和太鼓ユニット「天鼓」結成10周年を記念するコンサートで演奏させて頂く機会を与えてくださった主催者の酒井奈美子先生には本当に感謝致します。

そして、ステージマネージャー、ロジスティック、カメラマン等コンサートを裏で支える仕事を引き受けてくれた響屋メンバーには心からお礼を言いたいです。
Thank you so much, everyone!
皆様本当にお疲れ様でした!


今回、日本から特別ゲストとしてお招きした田楽座さんの演奏は素晴らしいものでした。
コンサートでは田楽座さんオリジナルのお囃子メドレーに加え、群馬県の「八木節」、滋賀県の「水口囃子」、そして富山県の「こきりこ節」等の各地のお囃子、民俗芸能を「現地」スタイルで披露頂きました。

実は今回のコンサートは新規のお客様が多く、日本のお祭りやお囃子はおろか、和太鼓演奏すら全く聴いたことがない方もたくさんいらっしゃいました。にも拘らず、皆さま田楽座さんの演奏に心躍らせ、大興奮し、会場は祭さながらの熱気に包まれました。


このようなお客様の反応を目の当たりにしたことは、これからも当地で日本の音楽を紹介していく身としては大変励みになりました。お客様が外国人だから、日本の文化をよくご存知ないからといって下手な手心を加えずとも、ご先祖さまから脈々と伝えられてきた日本の伝統芸能、民俗芸能はそのままの形でもきちんとお客様に伝わるんですね。(もちろんお客様の理解を助けるための説明や伝え方には工夫が必要ですが)


日頃から「ブレたらアカン」と自分に言い聞かせてますが、今回の経験はそんな自分をより奮起させるものとなりました。


さて、ここからは嬉しい報告。
今回のコンサートのフィナーレ曲は響屋x田楽座さんとのコラボになっており、田楽座さんのパートはオリジナル曲「海のお囃子」を演奏していただく構成となっておりました。その「海のお囃子」の笛に私も加わらせて頂けたのです!

田楽座さんの代表曲を吹いていいんだろうかと最初は不安や緊張もありましたけど、本番はそんなものぜーんぶ消し飛んでしまうくらい心の底から田楽座さんとの演奏を楽しむことが出来ました。
人と心を通わせ一つの音楽を作るって本当に幸せなことですね。


田楽座さんから沢山のことを体験・勉強させて頂きました。ありがとうございます。

田楽座さんと天鼓+響屋メンバー

コンサートのパンフレットにも載せて頂きました。

2017/04/10

和太鼓コンサートで演奏します

来週4月17日(月)にEsplanade Recital Studioで開催される和太鼓コンサート
HIBIKI VI」で篠笛を演奏します。
以下告知文です。


【HIBIKI Ⅵ-天鼓TEN】
シンガポールの親子和太鼓グループ「天鼓」が結成10周年を記念して、エスプラネードリサイタルスタジオにてコンサートを開催。「天鼓」の三名と「響屋」 のメインメンバー達が熱い演奏をお届けします。私も篠笛で数曲演奏させて頂きます。
また、日本から歌舞劇団「田楽座」がスペシャルゲストとして初来星し、日本各地の民俗芸能をシンガポールの皆様に初披露します。
会場を熱狂と笑顔で満たすこと間違いなし!HIBIKI VI に是非お越し下さい。

日時:2017年4月17日 19:30開演
場所:Esplanade, Recital Studio
詳しい情報はこちらのリンクまで
http://hibiki6.peatix.com


【HIBIKI VI-天鼓TEN】
"Tenko", a Singapore based Japanese drum family unit will be celebrating their 10th anniversary with a concert at Esplanade recital studio on 17th April. The three members of "Tenko" will be proudly performing with their main group members of "Hibikiya". I am happy to perform on Shinobue, 篠笛 together with my group members!
Also, all the way from Japan, performing arts troupe "Dengakuza" will be presenting their first ever performance in Singapore as special guests, displaying a wide variety traditional folk arts from various regions of Japan.
Come join us and be thrilled and amazed by the performance at HIBIKI VI!

HIBIKI Ⅵ on 17th April 2017 19:30~
@Esplanade, Recital Studio

Further details in the link below:
http://hibiki6.peatix.com


コンサートのポスター
なんか随分昔の写真が使われてるけど(汗)
響屋出演メンバーとベテランロジスティックチーム

田楽座さんとご一緒できるのは本当に楽しみです!

メンバー達と共に記念すべきコンサートを盛り上げたいと思います。がんばります。

2017/03/24

篠笛の持ち方を変えたい

来月に大きな舞台での演奏があり、舞台で吹く曲の練習もしつつ、私の個人的な課題といいますか、弱点克服の為の基礎練習もしています。

笛の持ち方を従来の持ち方からもっと美しく、かつ全ての音(特に筒音)をきちんと鳴らせる持ち方に変えようとしているのですが、なかなかうまく行っていません。

篠笛の持ち方を変えるのはこれで2回目です。


1回目変えた時は、ドレミ笛から唄用笛に替えた時で、ドレミ笛を吹いていた時についた変な癖を直すために、右手も左手も指の置く位置や角度から、何から何まで抜本的に変えたので大変でした。ですが、結果持ち方を変えたお陰で体に変な力を入れずに吹くことが出来るようになりました。

篠笛を吹いていて、体が痛いと感じる人、どこかに負担がかかってるなと感じる人は、持ち方を見直した方がいいかも知れませんよ。


今回は前回からのマイナーチェンジなのですが、元々指が反り気味なのでそれをどうにかしないことには理想的な持ち方を実現させるのは難しいのです。
左親指で笛を支える時の反りをなくしたい。
ドレミ笛の時みたいに、グッと押さえる置き方はしなくなりましたが、なんかまだ反ってるような気がする・・・

ちなみに私は、下記の本の9ページから15ページの「指孔の押さえ方」「笛の構え方」に倣って持ち方のチェンジを試みています。参考にされたい方はどうぞ。



指のトレーニングをしたり、輪ゴムを巻いて練習したり試行錯誤の毎日。
指にばっかり気を取られてしまいには音がおかしくなったり。結構ストレスです。


昨日は練習をお休みして気晴らしに桜を見に行きました。
シンガポールでも室内ですが桜を見ることができます。

南国の地で色々な種類の桜を楽しめて結構気分が晴れました。

今日からまた頑張ります。

Gardens By the Bay, Flower Domeにて
昨年に続いて今年もシンガポールで桜を見ることが出来ました。感謝。




〈追記の記事〉
みんな実は悩んでいる???

2017/03/16

MIKAI BAMBOOさんのピアス

今日は篠笛ではなく「竹」グッズのお話。

昨夜待ちに待ったMIKAI BAMBOO[ミカヰバンブー] さんのピアスが別府から遥々シンガポールへ届きました~!

編んだ竹ひごに墨で色付けし、さらに漆を塗って仕上げています。
桐箱入りなのもナイス。


竹ひご(一本の竹を細く薄く割り剥ぎしていったもの)を編んで作ったこのピアスは、先月入院していた時にたまたま見ていたNHKのテレビ番組で紹介されていたもので、一目見て「これだ!」と思った私は番組を見るや否やMIKAI BAMBOOさんにファンレターメールを送りました。当時強い鎮痛剤を投与されていて本当は安静にしないといけなかったんですが、このデザインを見た時の衝撃が強くてじっとしていられませんでした。
「これしかない、と思いました」ってとてもストレートに書いたのを覚えています。


MIKAI BAMBOO代表の麻生あかりさんは、そんな熱に浮かされたファンレターにも誠実に応えてくださり、その後何度かメールでやり取りした後 ピアスの製作をお願いしました。
メールのやり取りの中でも麻生さんの作品作りへのこだわりを感じることが出来ました。
一度お会いしてみたいなぁ。


今回、墨で色づけしたものを注文しましたが、竹は年数が経つにつれて変色していきますから、これからどんな風に色が変わっていくかも非常に楽しみです。
使い捨て時代の世の中で、末永く愛用していけるものを持てたことに感謝です。
これからずっとよろしくね。



MIKAI BAMBOOさんの紹介をさせて頂きます。

MIKAI BAMBOO[ミカヰバンブー] ウェブサイト

MIKAI BAMBOO[ミカヰバンブー] Facebookページ

ピアスに添えられていたお手紙。
篠笛は伝統楽器ですから奏じる時にアクセサリーをつけるのはNGですが、
それ以外の時はいつも身につけていたいです:)

2017/03/14

シンガポールでほんまもんの民謡演奏

先週土曜日のArt Fresco (Japanese Music Ensemble Concert)は大盛況のうちに終わり、その後の三味線・鳴物ワークショップの全日程も全て終えられて、松本梅頌先生と梅頌会の皆さまは昨夜日本へ帰られました。
空港でのお別れは名残惜しかったです・・・


今回初めて「三味線・唄・鳴物・尺八・笛」の編成での本格的な民謡演奏に加わらせて頂き(もちろん笛で)、たくさんのことを学ばせて頂きました。

独学で民謡の笛をやっている身としては、先生筆頭にその道のプロでいらっしゃる皆様からのご助言が非常に有難く、また心強かったです。一言一言を大切に日々の練習に活かしていきます。


「ハァ~ドーシタドシタ!」
北海盆唄では響屋のお囃子隊が大いに盛り上げてくれました。
南部俵積み唄
「三味線・唄・鳴物・尺八・笛」の編成の時、笛は少し一歩引いた立ち位置で。
全体の音量や見た目のバランスも考慮して。
松本梅頌先生と梅頌会の皆様 & 響屋メンバー

響屋アンサンブルチームの楽しい演目。


今回の演奏・ワークショップを通して、私は本当にみんなと民謡の演奏をすることが好きなんだなぁと実感しました。

これからも真摯に民謡の練習に励み、シンガポールの皆さんに「日本の心」民謡を伝えていけるよう精進します。

先生、梅頌会の皆さん、本当にありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。



写真提供:Yiru Lamさん ありがとうございます。




〈和太鼓コンサートでも篠笛を吹きました〉


田楽座さんから学んだこと

2017/03/10

三味線コンサートの告知です

【Art Fresco (Japanese Music Ensemble Concert)】
文責▷日本語:Yuka Lau/英語:響屋Facebookページより

シンガポール響屋で10回目を迎える松本梅頌先生の三味線ワークショップを記念して、梅頌会と響屋のコラボレーションコンサートが明日、Woodlands Regional Libraryにて開催されます。

梅若流大師範 三味線奏者の松本梅頌先生が民謡、津軽、長唄、和太鼓との合奏曲、現代創作曲など様々なジャンルの日本音楽を演奏し、多彩な音色を弾き出す「三味線」の魅力を余すこと無くお届けします。今回は梅頌会のお弟子さん達も加わり、津軽三味線、唄、鳴物でさらに演奏を盛り立てます。

響屋メンバーは三味線・篠笛・太鼓・鳴物によるアンサンブル編成で日本の民謡を紹介。勿論、ぶちあわせ、八丈、秩父など和太鼓の演目もありますので和太鼓ファンも必見です。梅頌会と響屋とのコラボ曲も数曲あります。
様々な日本音楽が楽しめる90分。入場は無料ですので皆様お誘い合わせの上、ぜひお越し下さい!
詳細は下記リンク↓

This concert is to commemorate the 10th Shamisen workshop by Mr. Baisho Matsumoto. This time, our Shamisen master, Mr. Baisho Matsumoto will introduce various Japanese music together with his group members from Japan. HIBIKIYA members will be performing Shamisen, Shinobue as well as Taiko. Please don't miss this special collaboration! (Free Admission)



梅頌先生、勉強させて頂きます!

2017/03/08

図書館での演奏

去る2月25日(土)、National Library主催の”RE:SOUND”というイベントで響屋から演奏しました。


Central Public Library内のGarden Squareという図書館内にあるお庭で演奏する予定が、開始直前に大雨に見舞われ、急遽室内の別会場へ移動することに。

この時、既に集まっておられたお客様がご自身の傘を差し出して必死で楽器が雨に濡れないように運搬を手伝ってくださいました。なんていい人達なんでしょう。
ありがとうございました。

ハプニングに少し動揺しましたが、無事いつも通りの演奏を終えることが出来ました。

演奏後、何人かのお客様が篠笛に興味を持たれたようで色々聞きにこられました。
中にはDizi(中国の横笛)やインド笛をされている方もいらして笛トークで大盛り上がり。
初めてインド笛を吹かせて頂きました。

バンスリと言うんですね。深く柔らかい音が出ました。大きいものは私の指では全然指孔を塞ぐことが出来ませんでした(^^;

大きな舞台での演奏も良いですが、こうしてローカルの人達に我々がやっている古典楽器や古典音楽のことを直にお話して皆さんに身近に感じて頂ける機会をもっと持ちたいなと改めて感じました。

これは篠笛という楽器です、と会場のお客様に紹介

演奏後わらわらと集まる笛好き達

バンスリ体験





〈こんなところでも篠笛を吹きました〉
シンガポールでほんまもんの民謡演奏

篠笛やってるあるシンガポール人男性

シンガポールで共に篠笛を練習している仲間(9割シンガポール人であとは日本人)の中で、ある熱心な30代のシンガポール人男性がいます。

彼は昨年冬にある地域のお囃子を習いに現地に赴き、そのお囃子の笛の部の大会で何回も優勝しているスゴイ方から直接笛を習うという貴重な体験をしてきました。

彼がシンガポールからわざわざ日本に笛を習いに行ったことは誰にでも出来ることではありませんし、彼の行動力と勇気には賞賛を送りたいです。
しかし、私が一番エライな、と思ったことは修行を終えて帰って来た後の彼の姿勢でした。

とにかくこの彼、帰国してから会う度にぐんぐん笛が上手くなっているんです。

もちろん日本でしっかり指導頂いたからなんですけど、たった一回のご指導の中で教えて頂けることと、教わる側が理解し消化出来ることは限られています。
彼はお稽古中で体得出来なかったたくさんの宿題を日本から持ち帰ったと思います。
その一つ一つを、帰国後の数ヶ月間 一人で悩んで、試行錯誤しながら自分の力でクリアしていったからこそ、彼の笛は上達したのだと私は感じています。
彼がこのままずっと笛を続けていったらきっとシンガポールを代表するいい笛吹きになりますよ。

さて、そんな彼を見て自分を振り返ります。

病気から復帰して立て続けにパフォーマンスが入っていた私は早く元のコンディションに戻そうと普段やっている基礎練をすっ飛ばして演奏する曲の練習ばかりしていました。
焦るあまりに自分の笛に向き合う時間を持てていなかったことを反省致すところです。
雑念を捨てて自分の笛と問答する日々に戻りたいと思います。




〈シンガポールで篠笛を頑張る人たちの記事〉
シンガポールの篠笛練習会

2017/03/07

このブログについて

1月末から2月初めまで日本に一時帰国していました。
今回の帰国では様々な形で古典芸能に触れる・習う機会に恵まれ短い期間の中でたくさんのことを学びました。


が、シンガポールに戻った途端人生で最悪最大の頭痛に襲われ、空港から病院へ直行&入院するというまさかの事態に。
ウイルス性髄膜炎と診断され、入院と自宅療養で完治するまで二週間はかかりました。
シンガポールに戻ったら習ったことを早速復習しようと思っていたのにとんだ災難でした。


ブログの更新が遅れたのは患っていたせいもありますが、もうブログ自体削除してしまおうかと入院中から思っていて、実際削除して放置していたことが一番の理由でもあります。

篠笛のことを知れば知るほど、自分が何をやりたいのかという方向性が明確になってきて、過去に書いた記事のいくつかと今の私の考えが合致しなくなりました。また、嗜好が強くなったことで、逆に自分が受け入れられないものも増え、でも人と揉めたくない私は自分の心の内を正直に表すことが出来なくなりました。

全方向にいい顔をしながら、自分のスタンスを表明する、なんて芸当は私には無理。だったら一層黙ってしまうのが得策ではないかと考えたのです。


さらに根本的なことをぶっちゃけてしまうと、じゃあ私が何か篠笛のことで(奏法や技術的な面だけでなく、その起こりや歴史的なところも含めて)きちんと語れることがあるのかと聞かれたら、正直ないのです。勉強していく中で自分の無知を絶望的なまでに知らされている過程にいます。

また、30半ば前にシンガポールで趣味として篠笛を始めた私は、誰もが納得する分かりやすい看板(例えば、長唄等の流派に属している、地元で祭囃子を吹いていた、音大出身、何らかの日本の伝統芸能を嗜んでいるetc...)を持ち合わせておらず、何を言ったところで「お前がどんだけのもんやねん」と突っ込まれたら、何でもありませんよ、と答えるしかないのです。
このようなことを入院・自宅療養中にぐるぐる考えていたらもう色々面倒になってきて、ブログを閉鎖することにし全ての記事を削除してしばらく放置していました。


しかし、このBloggerというブログ作成サイトは削除したブログを一定期間内なら復活させることが出来るんですね。
今日試しにブログを復活させて過去の記事を読んでいたら、もがきつつも自分はこうありたいという気持ちを言葉を選びながら綴っている記事もあり、残しておきたいなと思いました。


別に心の内の全てを晒す必要もないんですよね。
篠笛に関しても格好つけずに「まだまだ勉強中です」と公言すれば良いのです。
そう考えると急に気持ちが楽になり、ブログを続けていこうという気持ちになりました。


ブログ名も改定して「ある篠笛好きのつぶやき‐北緯一度から‐」にします。
ハードル下げました(笑)

北緯一度はシンガポールのことです。私はシンガポールに嫁いで来て、夫が三味線を始めた影響で篠笛に出会いました。結婚せずに日本に住んでいたら今頃篠笛のしの字も知らずに生きがいもなくただ老いていくだけの人生を歩んでいたことでしょう。シンガポールに来たことが私の人生に光を与えてくれたのは間違いありませんから外せない要素です。


過去記事で今の私が読んで「違うな」と感じたものは削除してます。ですので間がものすごく空いていたり、前後の繋がりが若干不自然な記事もあるかと思います。
ご容赦ください。


長々と書きました。
今後ともどうぞ宜しくお願いします。


ブログは不定期ですが、演奏活動は定期的にやってます。

体が動くまで演奏していくつもりです。


2017/01/15

笛を吹く時の心構えと姿勢

無心のイメージ



笛を吹く時の心構え、姿勢について最近よく考えます。


まず、心構えとしては「無心」で吹くことが一番なんだそうです。笛は残酷なくらい自分の心の有りようが音に出てしまいます。
人前で演奏する時に、「お客さんに聴かせるたろ」「技見せたろ」とちょっとスケベ根性を出すとものの見事に嫌味な演奏になります。
自分がやってしまった時は後で大変恥ずかしく、また他人のそういう様を目にしてしまった時の片腹痛さも相当なものです。


余計な雑念は一切排除して、ただただ己が吹く一音一音に集中する。これが笛を吹く時に求められる「無心」の状態なのかと思います。
無心の状態を保つためには、座禅を組む時のように半眼であることが良いと言われています。

これが意外と難しい。

私は焦点をどこにも合わせずにぼんやりしていたらいつの間にか寄り目になってしまいます。
ただし、半眼は瞬きをする必要がないので笛を吹く集中力はアップします。
なんとか寄り目にならないよう練習が必要そうです。寄り目は怖いですが、眼を見開いて演奏するよりかは幾分ましじゃないかとは思いますが。

人前で演奏する際は立って吹くことが多いですが、家で練習する時は専ら正座です。正座をすると心が静かになり、集中力が上がります。またお腹から頭の先にかけて芯が入ったような感覚になり身体がフラフラしません。

環境が整えば、本当は人前でも正座で演奏したい位気に入っているのですが、なんと年明け早々右足に怪我を負ってしまい、しばらく正座が出来なさそうです。
試しに正座してみたら傷口が物凄く痛みました。
なんともついてない。

ですが立奏でもフラフラせずに集中して吹けるよう訓練します。



〈関連記事:鏡を見ながらの練習がダメな理由を書いています〉
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