2018/04/04

篠笛で難しい曲

五線譜はほぼ読めないのですが、以前 「世界一難しいピアノ曲」の楽譜を見たことがあって、縦横に連なる無数のオタマジャクシ達と読み方がワカラナイ記号の数々、音符同士を繋ぐにょーんと伸びた曲線で埋め尽くされた楽譜に、「楽譜自体がアートだなぁ」と感じました。


ピアノのことは分かりませんので、世界一難しいと言われてもそれがどれくらい難しいのか計り知れません。しかし譜面上に盛り込まれてある情報量からして、ものすごく演奏することが難しい曲なんだろうなということは理解できます。

これが果たして曲なのか?と問われたら、色々と意見がある方も多いようです。私は門外漢ですのでその辺のことはよく分かりません・・・



前置きが長くなりましたが、今日は 楽譜・難曲にちなんだ篠笛の話を書きます。
内容があちこち飛んでまとまらなさそうなので、表題別で区切りますね。

数字譜

篠笛は一般的*には「数字譜」(指の押さえ方を記した基本ガイド)で曲の表記がされていて、漢数字とアラビア数字が読めたら内容は理解できます。五線譜が読めなくても全く問題なし!お陰で音楽経験なしの私でも始められました。

*曲の表記法や伝承の仕方は流派や地域等によって異なります。


難しい曲

数字譜を見た瞬間、「参りました」と思うような複雑な運指が出まくりの難曲もありますが、数字譜を見るとそんなに難しそうでもないのに、手本の演奏を聴いたら「これは難しい!」っていう曲もあります。

この数字譜と実演奏のギャップが起きる理由は、数字譜に誤りがあるという訳ではなく、数字譜が前述(  )にもあるように、あくまで指の押さえ方を記した基本ガイドとしての役割しか持っていないからです。

息遣いや音の切り方、おさめ方、指打ち等、運指以外に笛を吹く上で重要な情報は数字譜に事細かに書かれることではなく、自分で耳で聴いて・目で見て身体で覚えていくものです。
もし数字譜に色々書かれてあったらどうでしょう。常に譜面を意識し、「譜面ガン見状態」で笛を吹くことになってしまい、姿勢が崩れてしまいそうです。


この辺のお話は、森田玲先生がブログに尤も至極!と頷ける記事を書いていらっしゃいます。



譜面ガン見で曲練習する人、私の周りでも本当に多いです。
色々情報を取りこぼしててもったいないなと思います。

譜面に書いてある数字を追いかけて指孔を塞ぐことを最終ゴールに設定してしまっては篠笛の楽しさ1/10に激減ですよ。



曲の覚え方

私はもっぱら耳コピで曲を覚えるのですが、数字譜を使って曲を練習する時の曲へのアプローチの仕方はこんな感じです。↓

1 基本的な運指は数字譜を参考にするが、譜面を追って練習したくないので口唱歌を繰り返して耳から覚えてしまう。
2 息遣いや音の切り方、おさめ方、指打ち等細かいことは、手本となる人の吹き方をよく見て・聴いて真似る。
3 自分自身でその曲の理解を深めながら奏法の工夫を凝らしてみる。

2⇔3を試行錯誤しながら行ったり来たりという具合です。エンドレスです。


難しいから面白い

篠笛始めて5年目ですが、未だに「この曲は簡単だ」と胸張って言える曲はありません。
これまで触れてきた全ての曲が難しく、自分の笛は完璧ではなく、学ぶ余地がまだまだあります。だから面白いんです。

難易度の高い曲に挑戦するようになっても、未だに基本曲の「ほたるこい」の練習は必ずします。たった四つの音しか使わないこういうシンプルな曲ほど、複雑な運指、過度な飾り音を入れた小手先テクニックでの誤魔化しが一切きかず、自分の出す音色の良し悪しのみがハッキリと出ます。残酷です。

月1回の練習会でもくどいほど「ほたるこい」の練習をしています。
基本曲でも一音一音丁寧に吹くことを大切にみんな頑張っています。


数字譜っていつから?

ものすごく、そもそもの話をすると、お囃子や民俗芸能における笛の曲は口伝・口唱歌で伝えられてきましたから、数字譜というものすら存在しないんですよね。
完全耳コピの世界。
数字譜っていつ頃から出てきたものなのでしょうか・・・。篠笛が歌舞伎音楽で演奏されるようになった時代以降??(また勉強しておきます)

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わ、本当にまとまってない(笑)
日頃考えていることなどを思いつくままに書いてしまいました。
では失礼します。



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